植物工場研究所

パルス光が植物の光合成速度に与える影響

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植物栽培用光源

 

 植物は基本的に光合成によって生育しますが、従来の光合成の研究や実際の栽培場面ではほとんど連続照射下で行われてきました。ところで光合成の反応経路を子細に見ると、その中には光を当てる必要のない部分があります。よく知られているのは明反応と暗反応の区別があり、炭水化物を生成する暗反応には光を必要としません。光合成において光を必要としない時間には光を当てず、光を必要とする時間だけ光を当てるような間欠照射を行えば、単位光量当たりの光合成速度を増大させることができます。

 下の図に白色LEDパルス光照射によるサラダナ栽培実験の結果を、連続光照射の場合と比較して示します。

 どうしてパルス光を使っても生育がうまくいくのか、光合成というのは光と二酸化炭素と水からデンプンを作るまでには複雑な経路があり、経路を通るには時間がかかるということを利用している。つまり、次の光合成までの間は光を当てなくてもいいわけです。タイミングよく光を当てることでかえってよく生長することが上のデータからわかったのです。

 このことは未来の植物工場にとって非常に重要な技術になると思われます。時間幅200μs前後の短い間隔の明暗周期をつけて、LEDやLDで植物に間欠照射すると、単位光量当たりの光合成の割合と成長の割合が連続光に比べて2025%も増大することがわかりました。実際、リ−フレタスやサラダナの成長が目に見えて著しく、大きさでいうと簡単に2倍ぐらいになります。これは同じ光エネルギ−で成長がそれだけ促進されることになりますから、完全制御型のような光の電力コストが問題になるシステムではきわめて重要になります。いいかえれば、1株当たりの生産コストが2025%減少するということなのです。

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